まず、何がしたいのか? それさえはっきりしているならば、それでもう、モーターボートやモーターヨットを選ぶための準備は、90%以上済んだようなものです。しかし、実際にフネを購入するに際して、自分自身のボーティング・スタイルを具体的かつ現実的に想像するためには、フネについての知識が必要ですし、実際の市場にどんなフネが存在するのかについても、知っておく必要があります。どれだけ自分に合ったフネを選べるかは、もっぱらその人のフネに関する知識量に比例する、といってもいいでしょう。そして、その知識を与えてくれるのは、必ずしも経験だけではありません。(中島新吾)
※「ボート選びの基礎知識」は、ボーティングアナリストの中島新吾氏が執筆した『ボーティングガイド2007』(舵社刊)の記事に、筆者自ら修正を加えて転載したものです。
中島新吾(なかじま・しんご)
1980年代後半からフリーランスのボーティングアナリストとして、専門誌を中心にボート論評、技術解説、写真撮影などの仕事を続けている。その豊富な経験と知識に裏付けられた的確なレポートは、業界内でも常に注目されるものとなっている。著書に『世界のボートビルダー100』(舵社刊)など。
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2艇体と上構 そのフネがどういったものかを把握するには、まず、さまざまな角度から、さまざまな見方をしてみることです。方法は、決してひとつではありません。 |
3アコモデーション 設備や艤装は、そのフネの性格を決定する大切な要素です。しっかりとしたアコモデーションは、ある意味で、その背景にあるフネ文化の象徴かもしれません。 |
4エンジンと駆動方式 モーターボート、モーターヨットの世界で、ここ数年、最も進歩したのはエンジンかもしれません。ただ、高度な電子化は、エンジンを複雑な電子機器にしてしまいました。 |
5選ぶ フネを直感で選ぶというのも、もちろん大いにアリです。ただ、考えられることは、あらゆる想像力を使って考えてください。意外な結論に発展する可能性もあります。 |
6調べる 候補となるフネがしぼれたら、その詳細を調べ、比較して、検討することになります。さまざまな媒体の、さまざまな情報から、フネの本質を見極めるための作業です。 |