ミニボート 操船編

~人や重量物の位置にも配慮~

夜は出艇しない

夜は、ミニボートは他船から見えづらいほか、自船からも周囲の状況を確認しにくいので、衝突の危険性が高まります。また、自船の位置がわからなくなり帰れなくなることもあるので、夜間や、未明のまだ暗い時間帯には航行しないようにしましょう。

複数の艇で行動する

エンジントラブルや、万が一転覆、落水してしまった場合にも、近くに仲間のボートがいればすぐに助けを求めることができます。
単独行動はせず、複数の艇で行動しましょう。出艇時には家族や出艇場所の管理者など、陸上にいる人に予定を伝えておくことも必要です。

遠くまで行かない

エンジン付きといっても、ミニボートの航行性能は高くありません。エンジン故障時のことも考え、オールで帰れる範囲で行動し ましょう。岸から1km程度、陸上にいる人々の動きがわかる程度の距離が目安です。岸から近ければ天候の急変にも対応しやすくなります。

周囲の状況に注意を払う

海上衝突予防法では、周囲の状況を判断し、目や耳をはじめ、その時の状況に適した手段を使って常に見張りをしていなければならないと定めています。進行方向だけでなく、左右や後方もしっかり確認しましょう。他船だけでなく定置網などの障害物や、流木などの浮遊物、大型船が通過したあとの曳き波にも注意が必要です。

ボートのバランスに気をつける

ミニボートは、人が乗る位置や荷物の積み方などが、バランスに大きく影響します。バランスが悪いとスピードが出ないだけでなく、艇が不安定となり危険です。特に1人で乗る場合は船尾側に重量が集中しやすく、船尾が沈んで、船首が極端に上がってしまうことがあります。そのままの状態だと向かい風にあおられて転覆する可能性もあるので、重量物を船首側に置くなどしてバランスを取るか、スピードを落として走るなど対処が必要です。

横波を受けて走らない

ボートは横からの波を受けるとバランスを崩しやすい。また後方から波が打ち込み、船内に水が入って安定性が悪くなる状態も危険です。波を乗り越えて走る際は、やや斜め前から波を受けるように走ると、比較的安全に乗り切ることができます。

ロープを垂らしたまま走らない

走行中、ロープを水中に垂らしたままだと、ロープがエンジンのプロペラに巻き込まれ、エンジンが止まってしまうトラブルの恐れがあります。プロペラに巻き込んだロープはなかなか外れませんし、エンジンの故障につながる場合もあります。釣り糸を巻き込むことも多いので注意しましょう。また、プロペラに絡んだ藻などを外そうとする際はボートのバランスが崩れて危険なので慎重に行わなければいけません。

航行禁止区域に立ち入らない

いわゆるローカルルールで、エンジン付きボートが入ってはいけないエリアがあります。環境保全のために乗り入れが禁止されているところもあるので、事前に確認しておきましょう。また、シーズン中の海水浴場はエンジン付きボートの侵入や出艇は禁止。海水浴場に限らず、エンジンを掛けプロペラが回っている状態で、人が泳いでいるところに近づくのは大変危険です。

離岸流に入らない

海浜流:沖から岸に流れる向岸流、岸に沿って流れる並岸流、岸から沖に流れる離岸流があります。特に、離岸流は幅が10m~ 30m程度ですが流速が速いところで約4ノット(約7km/h)ですので、離岸流を避けて帰港しましょう。

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